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 正常な月経(生理)とはどのようなものですか?

月経が正常であるかどうかは次のようないくつかの要素から成り立ちます。

 

月経の周期が正常であること
 

正常月経周期とは、月経の開始から次の月経開始の前日までの期間の長さをいいます。正常な月経周期とはその期間が25日以上38日以内に入っていることをいいます。ですからぴったり28日でなくてもその範囲内であれば正常なわけです。

 

月経の量が正常であること
 

月経血の中にレバーのようなかたまり(凝血)がまじっているのは月経血量が多い(過多月経)サインの一つです。またちゃんとした食事をしているのに貧血といわれるのも月経血量が多いためであることがあります。逆に月経血の量が極端に少ないのを過少月経といいます。

 

月経の持続期間が正常であること
 

正常な月経の持続期間は3日以上、7日以内とされています。ですから2日で終わってしまうとか、何らかの原因があることもあります。

 

月経痛などの随伴症状が強くない
 

通常、月経中に腹痛や腰痛、頭痛、悪心などの症状は多少はありますが、日常生活に支障をきたさないのであれば正常です。一方これらの症状が強く、日常生活に支障が出たり治療を必要とする場合は月経困難症といいます。

 

月経の開始(初経(初潮))、終了(閉経)の年齢が正常である
 

 月経の異常はどのような状態をさしますか?

月経周期の異常
 
しょっちゅう月経のような出血がある→頻発月経
月経が40日間隔と遅れがち→稀発月経
3ヵ月以上月経がない→無月経

 

月経血量の異常
 
多すぎる月経(レバーの塊のような凝血が混じる)→過多月経貧血
極端に少ない月経血量→過少月経

 

月経の持続期間の異常
 

8日以上月経が続く→過長月経(本当の月経ではなく無排卵性出血のことが多い)

 

月経痛などの諸症状
 

月経前から月経期間中に腹痛、腰痛、悪心、嘔吐などがあり、生活に支障をきたす→月経困難症

 

初経(初潮)の時期、閉経の時期の異常
 
初経
 Ⅰ しょっちゅう月経のような出血がある→頻発月経
 Ⅱ 月経が40日間隔と遅れがち→稀発月経
 Ⅲ 3ヵ月以上月経がない→無月経
閉経
 Ⅳ 30才代で閉経になってしまう→早期卵巣不全(POI)
 Ⅴ 55才以降月経がある→晩発閉経

 

 よくある月経の異常について

生理不順(月経不整)
 

正常な月経周期とは25日以上38日以内にあればよいのですから、毎月きちんと28日や30日型でくる必要はありません。前月27日目にあり、その月にやや遅れ35日型になったというのは全く正常です。しかしいつも40日~50日型、あるいは20日毎に月経があるのは問題です。

月経がたまにしかない(稀発月経)
 

40~50日毎に月経がくるのを稀発月経といいます。このような状態の多くは月経が始まった日から、排卵するまで長い日数(例えば30日間)を要し、その14日後に次回の月経がくるタイプ(遅延排卵)が多いのです。つまり、排卵はあるものの、スムースに排卵がおこらないことが多いのです。あるいは月経と思っていた出血が実は排卵がない出血(無排卵周期)ということもよくあります。

 

月経が遅れがち・排卵するのに長い日数がかかる例(遅延排卵)

きちんと排卵していない例(無排卵周期)

 

つまり、生理不順(生理が遅れがち)の原因は排卵がスムーズにおこっていないことのサインです。

 

月経あるいは月経様の出血がしょっちゅうある(頻発月経)
 

このような場合も一見生理のような出血が、実は排卵がおこっていないための無排卵性出血のことが多いのです。出血(生理様出血)と出血の間が2週間位しかなく、かつ、出血期間が10日とか2週間と長くつづく場合はきちんと排卵がおこっていないと考えられます。

 

月経が90日以上こない(無月経)
 

90日以上月経がこない場合を無月経といいます。ですから、生理不順でも90日以上月経がない場合は単に生理不順ではなく、より要注意なタイプです。このような無月経の多くは排卵がおこらないでホルモンの機能が低下、あるいは殆ど停止していることが多いのです。しかも、この無月経の状態を長期間(7ヶ月以上)放置しておくとホルモンの失調がますます強くなり、がんこなホルモン異常(排卵障害)になります。ですから無月経の期間が3ヵ月以上続いたら受診しましょう。もちろん妊娠が考えられる場合も同じです。

 

不正出血(月経以外の出血が時々、あるいはよくある)
 
ホルモン異常による出血
 

排卵していなかったり(無排卵性出血)、排卵するのに時間がかかってしまう(遅延排卵)場合など、排卵に異常があるとよくこのような出血がおこります。このような出血の特徴は出血が通常の月経より少なかったり、逆に多量の出血がぐずぐずと長い日数(10日以上)続くことが多いのです。これを機能性子宮出血といいます。このような場合は、ホルモン剤で出血を速やかに止め、排卵を再開させるという根本的な治療が必要です。

 

子宮や腟に出血の原因がある場合
 

子宮にポリープ、子宮筋腫、あるいは炎症(クラミジア)時に子宮癌などがあるとしばしば不正出血の原因となることがあります。これを器質性出血とよびます。このような出血はきちんとある月経以外に不正出血がよくあります。止血には出血の原因となっている疾患をきちんと治療する必要があります。

 

以上のように不正出血は上記2つの原因がありますが、これらの出血がそのどちらか、あるいは治療した方がよいかなどは、実際診察してみなければわかりません。逆に診察すればおおむねすぐ診断がつき、また治療も困難ではありません。ですから月経以外の不正出血を繰り返す時はおっくうがらずに気軽に受診することをおすすめします。

 

月経痛(生理痛)が強い
 

月経痛(生理痛)が強く、日常生活に支障をきたす場合を月経困難症といいます。腹痛が強いため鎮痛剤が必要であるとか、仕事ができないような場合は月経困難症といってよいでしょう。

 

よくある月経困難症の症状
 

腹痛、腰痛、悪心(気持ちがわるくなる)、嘔吐、いわゆる貧血(血液がうすくなっているわけではないがフラフラする)頭痛、頭重、食欲不振などがよくある症状です。

 

生理痛(月経困難症)には2種類ある
 
とくに病気ではないが誰にでも起こり得る生理通(機能性月経困難症)
 

毎月の排卵周期のなか2種類の女性ホルモン(卵胞ホルモンン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)が分泌されますが、特に黄体ホルモンは子宮内膜に作用してプロスタグランジンという痛み物質を増加させます。このプロスタグランジンが子宮を収縮させたり、腹痛や腰痛、悪心がおこったりする原因となるわけです。

 

子宮内膜症などの異常による生理痛(器質性月経困難症)
 

子宮内膜症は年々増加傾向にあり、20代の前半からよくある病気です。このような病気は月経困難症の原因となります。これを器質的月経困難症といいます。生理痛がどちらによるものなのかは簡単に診断することができます。

 

生理痛(月経困難症)の治療
 

生理痛を治療するにはまず、その生理痛が機能性月経困難症であるのか、あるいは子宮内膜症など子宮や卵巣の異常がによるものか判断します。その上で機能性月経困難症と診断されれば実際の治療法には次のような方法があります。

生活上の工夫
 

骨盤の血流の流れを改善するために適度な運動は有効です。ヨガジョギング、ウオーキング、あるいはもっと簡単な全身の屈伸運動などでも効果があります。

 

痛み止め(鎮痛剤)の服用
 

もうがまんできない程の痛みがきてから服用するより、早めに、あるいは痛みが始まる前に服用して上手に月経痛を感じないで生活することが必要です。

 

ピル
 
ピルで生理痛はどの位軽くなる?
 

今まで鎮痛剤を服用しなければ過ごせなかった人もほとんどの人が鎮痛剤が必要なくなります。生理中は就寝しなければいけなかった人も、仕事も日常生活も楽に過ごせるようになる方が大部分です。

 

ピルには他にどんな効果が?
 

ピルを服用している間は排卵をストップしますので、100%近い避妊効果があります。また、排卵を抑えますので月経の量もぐっと少なくなります。ですから月経痛と過多月経がある人にピルは最も適しています。また子宮内膜症や、月経前症候群(PMS)にも有効です。

 

その他の薬物療法
 
漢方薬
 

従来、女性向けの漢方剤が有効であることが知られています。特に当帰芍薬散や桂皮茯苓丸、加味逍遥散などがよく用いられます。漢方剤は通常1日2~3回服用します。

 

ピル以外のホルモン剤
 

子宮内膜症による生理痛はピルでかなり痛みが軽くなります。しかし内膜症が進行している人ではピルだけでは痛みが充分コントロールできません。このような人には一定期間月経を止めて内膜症そのものを縮小させる治療(偽閉経療法)が必要なことがあります。これらについては子宮内膜症の項を参照して下さい。

 

生理痛が重い人へのアドバイス
 
生理痛はがまんしてもメリットがありません
 

(歯が痛いときがまんするだけですか?)

単なる生理痛と自分で決めつけない
 

(生理痛には子宮内膜症などの病気が背景にあることが少なくない)

積極的に治療して快適な生活をしましょう